親を呼び寄せるにあたって、最も気を使ったのが“お風呂まわり”でした。転倒リスク、寒暖差、介助のしやすさなど。安心して暮らしてもらうために、脱衣所と浴室をまるごとリフォームしました。
自宅リフォーム体験から快適な浴室づくりへ
数年前、自宅の浴室をリフォームしたことで、毎日の入浴がぐっと快適になりました。 特に冬場の寒さや床の冷たさが解消されて、”こんなに違うんだ”と驚いたほど。 その経験から、親を呼び寄せるにあたって一番に考えたのが“お風呂まわり”の環境でした。
リフォーム前の浴室と脱衣所｜課題と気づき
リフォーム前の脱衣所と浴室の様子はこのような感じだった。
（リフォーム前の写真 浴室、脱衣所）
またぎづらい浴槽、狭い洗い場
「浴槽が高くてまたぎづらそう」
物件を見に行って最初に感じたのは風呂場の使いづらさだった。
また、洗い場も狭く将来的に介護が必要になったときに、介護椅子と介助者のスペースがないことが気になった。
脱衣所入り口の内開きのドア
この物件は脱衣所の中にトイレや風呂場の入り口、洗濯機置き場、洗面所という間取り。
気になったのは脱衣所入り口のドア。
万が一脱衣所内で倒れたら、ドアが邪魔して救助に行けない。
トイレのドアに当たりそうな感じも気になった。
洗濯機の配置や脱衣所の寒さなど
マンションなので広さに限りはあるけれど、できるだけすっきりものを置きたいのと安全確保のため、配置を見直すことにした。
また寒さ対策もお願いすることにした。
安心と快適を叶えた浴室・脱衣所リフォームの工夫
リフォーム後は、限られたスペースの中でもすっきりとした動線が確保できました。
洗い場拡張、浴槽のまたぎ低く
リフォームスタートしたときに、壁を壊して洗い場が拡張できるか確認してもらった。
風呂場と隣り合わせの収納スペースの奥行を調整することで30㎝ほど洗い場を拡張できた。
また、浴槽は浅くまたぎやすい形のものを選ぶことができた。
マンションのバスタブは床置きスタイルなので、一軒家に比べるとまたぐ高さはそれほど低くはないけれど、手すりなどで工夫できるようにした。
浴槽や壁はタカラスタンダードを選びました。
というのも自宅のリフォームがタカラスタンダードだったから。
リフォーム業者さんとも仲良しでこちらの希望をきちんと形にしてくれるからというのが大きな理由です。
お湯も冷めにくいし、床もひんやりしないのが気に入っています。
手すりも2か所つけてもらった。
また、浴室乾燥機付きの浴室暖房を入れてもらい、寒さ対策もばっちり。
引き戸への変更、洗濯機の向き変更
脱衣所入り口のドアは引き戸に変更してもらった。
トイレのドアとガチャガチャしなくなり、すっきりした印象になった。
また、洗濯機の向きも変更してもらい、広い印象になった。
給湯を追い炊き機能付きに
今までの給湯には追い炊き機能がなく、お湯が冷めたら熱いお湯を足す方式だったため、安全性を考えて追い炊き機能付きに変更してもらった。
使ってみての感想・親の反応
新品のお風呂なので気持ちよく入っているとのこと。
追い炊きはできるが、湯量自動調整機能がついていなかったため最初は戸惑った様子。
今まで住んでいた戸建ては注文住宅でとても便利な機能がたくさんあったので、多少の機能ダウンは目をつぶってほしいです。
脱衣所の広さを考えると、洗面台もコンパクトになり収納スペースがないので、タオルや洗剤などをどうやって収納するかは考えなければならないところ。
でもワイワイDIYするのも楽しいと思うので、楽しみながら住みやすくアレンジしていけばいいと思っています。
まとめ：安心は細部の積み重ねから生まれる
高齢者の住まいは、介護を念頭に置いておく必要があります。
リフォームをするなら安全面と介助する側の負担軽減は欠かせません。
スペースの問題はあったものの、いいリフォームができたと思っています。
これから親を迎える人にとって、少しでも参考になればうれしいです。
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