親を呼び寄せて近居しようと思ったとき、賃貸契約が意外なハードルになることがあります。
高齢者はマンションやアパートを借りにくいという現実があるのです。
この記事ではシニア世代が賃貸契約で不利になる理由と代替案についてまとめてみました。
参考になれば幸いです。
高齢者が賃貸物件断られる現実
我が家は転勤族だったということもあり、現在の自宅を手に入れるまでには何度も住み替えをしました。なので、家をいうのは借りたいときにいつでも借りることができると思っていたのです。
それが年齢が上がるにつれて部屋を借りることが難しくなることを最近知りました。
不動産調査アンケート結果を見ると、65歳以上の4人に1人(約23.4%)の人が賃貸住宅の入居を断られた経験があるとか。(R65不動産調査のアンケート結果より)
高齢者は賃貸住宅の入居を断られるなんて。
親を呼び寄せようと思ったとき、この現実を知ってとても驚きました。
そういえば、定年退職後に社宅を出た友人も年齢のせいで物件を借りるのに苦労したといっていたなぁ。
なぜシニア世代は賃貸物件を借りるのが難しいのか、理由をまとめます。
家賃滞納リスク(年金収入だけだと不安視される)
高齢者の収入源の主なものは年金です。家賃が年金額に対して大きいと生活費を削らないと支払うことができなくなり、滞納につながる可能性が高いとみられがちです。
また、年金の支給は2ヶ月ごとなので生活費がかさみ、一時的に滞納が発生する可能性も。
そうなると大家さんから「支払いが遅れる人」とみなされてしまいます。
孤独死リスク(大家が最も懸念するポイント)
孤独死は社会的に大きな問題です。ひとり暮らし世帯が年々増えている現代、孤独死する人も増えています。
大家さんとしては事後処理や事故物件として扱われて家賃収入が途絶えるリスクはできる限り避けたい。
高齢者は一般的にひとり暮らしの割合が増え、健康面の不安も増えます。
仕事せずに家の中にいて社会的接触が減るなどの要因から、若い世代より孤独死リスクが高いと見られています。
そのため、家を借りたくても断られるケースが増えてしまうのです。
健康・介護問題(長期的に住めるか不安視)
高齢者は加齢に伴い介護が必要になるリスクが高い。
また長期入院したりして賃貸契約の継続が難しくなると考えている大家さんは多い。
保証人問題(高齢者は保証人を立てにくい)
高齢になると配偶者が亡くなっていたり、兄弟姉妹も高齢で保証人になれないことが多い。
結果として「頼れる人がいない」状態になりやすい。
子ども世代がすでに退職していたり、収入が不安定だと「保証人としての信用力」が不足し、「安定した収入がある人」の条件に合わない場合がある。
大家さんとしては不安になりますよね。
年齢制限の現実(法律違反ではなく「契約自由の原則」で大家が選べる)
実は「高齢者は○歳以上だと借りられない」という法律は存在しません。
年齢制限は、大家や不動産会社がリスクを避けるために独自に設けているもの。
家賃滞納、孤独死、健康・介護問題、保証人の確保など、先ほど話したような不安要素はできるだけ排除したい。
高齢者の住まいの代替策を考えてみる
高齢者専用賃貸
高齢者専用賃貸住宅は、高齢者向けに特化した一般賃貸住宅。
入居条件は原則60歳以上で自立~軽度の要介護者が対象です。
設備はバリアフリー設計が基本で、高齢者に住みやすく設計されています。
普通の賃貸に近い暮らしができるのが魅力ですが、介護サービスは外部利用が前提です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は、60歳以上の高齢者が安心して暮らせるように設計されたバリアフリー賃貸住宅で、安否確認や生活相談などのサービスが付いている住まいです。
有料老人ホームのような「施設」ではなく「賃貸住宅」なので、プライバシーを保ちながら自宅のように暮らせます。
入居条件としては、原則60歳以上の高齢者、または要支援・要介護認定を受けた40歳以上の人が対象。ただし介護度が高くなると対処して別の施設を探す必要があります。
高齢者専用賃貸とサ高住は一見すると似ていますが、サ高住は安否確認・生活相談といった「安心サービス」が制度的に保障されており、安心感重視の住まいです。
見守りサービス付き物件
見守りサービス付き物件とは、高齢者や一人暮らしの人が安心して暮らせるように、安否確認や生活支援を組み込んだ賃貸住宅のことです。国土交通省が「居住サポート住宅」として制度化を進めています。
2025年10月に北九州市の1室が日本初の「居住サポート住宅」として認定されたばかり。
居住サポート住宅と認定されると国からバリアフリーのための改修費などの補助が受けられるとのこと。
これから対象物件が増える可能性があり、高齢者が住みやすい住宅が増えるとうれしいです。
| 項目 | サ高住(サービス付き高齢者向け住宅) | 高齢者専用賃貸住宅 | 見守りサービス付き物件 |
| 制度 | 高齢者住まい法に基づく制度住宅 | 一般賃貸を高齢者向けに特化 | 国の「居住サポート住宅」制度で認定 |
| 入居条件 | 原則60歳以上、または要支援・要介護認定の40歳以上 | 原則60歳以上、自立~軽度要介護者 | 高齢者や住宅確保要配慮者(単身者など) |
| 必須サービス | 安否確認・生活相談が義務付け | サービスは任意(物件ごとに異なる) | 見守り・安否確認・生活支援を提供 |
| 設備 | バリアフリー設計(原則25㎡以上) | バリアフリー設計が基本 | バリアフリー改修に国の補助あり |
| 費用目安 | 月額10〜30万円程度 | 月額10〜50万円程度(幅広い) | 一般賃貸+サービス費用(補助あり) |
| 特徴 | 安心感重視、介護連携可能 | 普通の賃貸に近い自由度 | 孤独死や滞納リスクを軽減、大家も安心 |
まとめ
高齢者が賃貸を断られる背景には、大家のリスク不安があります。
呼び寄せ近居を考えるなら、この現実を理解したうえで、安心できる住まいの選択肢を探すことが大切です。
こうした背景から、私は中古マンション購入を選びました。

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