認知症の人が攻撃的になる理由

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親の変化に気づく
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「あんなに穏やかな人だったのに、認知症になってから別人みたいに攻撃的になった」
そんな話を耳にすることが増えました。

以前の私なら「そんなこともあるのかな」と軽く流していたと思います。
でも、友人の話を聞いたとき、胸の奥がざわつきました。
これは、もう他人事ではない。

不安が強すぎて、攻撃が“防御”になる

認知症の人は、
・今どこにいるのか
・誰と話しているのか
・何をしようとしていたのか
といった“当たり前の情報”が抜け落ちやすいと言われています。

私自身、メンタルが弱っていた時期に、足元がふわふわするような不安に襲われたことがあります。
あの感覚は、暗いトンネルの中を手探りで進むような心細さでした。

私は殻に閉じこもることで自分を守っていたけれど、
人によっては“外側に向かって守る”こともある。
その防御反応が、怒りや攻撃として表に出てしまうのだと思います。

前頭葉の機能低下で“抑える力”が弱くなる

私が人を攻撃せずに済んだのは、理性が働いていたから。
状況判断や感情のコントロールを、前頭葉が支えてくれていたからです。

でも、認知症になるとこの前頭葉の働きが弱くなり、
本来なら飲み込めていた言葉や衝動が、そのまま表に出てしまう。
「怒りっぽくなった」のではなく、抑える力が弱くなってしまっただけなんですよね。

記憶の混乱を指摘されると“責められた”と感じる

「違うよ」
「前にも言ったよね」
「忘れてるよ」

家族は悪気なく言っているのに、
認知症の人には“責められた”ように感じられてしまうことがあります。

自分の失敗を認める力も弱くなっているから、
「自分は悪くない」という気持ちが強く働き、
結果として反発や攻撃につながってしまう。

「自分を守りたいだけなのに、うまく伝わらない。」
そのもどかしさが、怒りの形をとることもあるのだと思います。

お金・物・家族に対する“執着”が強くなる

記憶や感情があいまいになると、不安が増します。
だからこそ、形のあるもの(お金や物、家のこと)に強く執着するようになる。

・通帳
・保険
・家の名義
・お金の出入り

こうした話題に触れた瞬間、表情が変わることがあるのは、
その裏にある“不安”が刺激されるから。

家族が手を入れようとすると、鬼の形相になることもある。
それは、安心を失いたくないという必死の抵抗なのかもしれません。

認知症の人が攻撃的になった時の接し方

では、攻撃的になってしまったとき、どう向き合えばいいのでしょうか。
いくつかのポイントをまとめてみました。

否定しない

否定しないって、本当に難しい。
明らかに事実と違うと、つい指摘したくなりますよね。

でも「違いますよね」は怒りのスイッチを押してしまうことがある。

まずは受け止める。
「そう思ったんですね」
「そう感じたんですね」
といった“安心ワード”が有効です。

そのうえで、
「じゃあこれはどうしようか?」
と話を進めると、落ち着いて会話ができることがあります。

距離を取る

攻撃的なときは、本人も混乱しています。
真正面から受け止める必要はありません。

・いったんその場を離れる
・別の部屋でクールダウンする
・話題を変える

これは逃げではなく、安全確保。
お茶を淹れるだけでも、空気が変わることがあります。

理由を探らない

「どうしたの?」
「なんで怒ってるの?」

つい聞きたくなるけれど、これは逆効果。
本人も理由がわからないから、問い詰められると“責められた”と感じてしまう。

「不安なんだな」
と背景を見るほうが、ずっと楽になります。

安心できる言葉を短く

攻撃の裏には、不安があります。
だからこそ、安心を渡す言葉が効く。

「大丈夫だよ」
「あとで一緒に考えよう」
「心配しなくていいよ」

長い説明より、短く、ゆっくり。

お金の話は、本人がいないところで淡々と済ませるのがベストです。

ひとりで抱え込まない

親が攻撃的だと、こちらの心も削られます。
我慢は禁物。

ケアマネさん、施設のスタッフ、地域の支援。
遠慮せず頼っていい。

介護は“ひとりで背負うもの”ではなく、
周りを巻き込んで支えるものだから。

まとめ

攻撃的に見えるその言葉の奥には、
いつも「怖い」が隠れている。
そのことを忘れずにいられたら、
私たちの心も少しだけ軽くなるのかもしれない。

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