親子でも後見人になれないことがある。友人から聞いた“長男のケース”

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介護の体験談
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前回の記事で、友人の親が親戚のお姉さんの後見人を務めた話を書きました。

▶前回の記事:友人の親が後見人になった8年間の話

その後日談として、友人が教えてくれた「長男のケース」は、後見人制度の限界と家族の複雑さを象徴するような内容だった。

消息不明だった長男の変わり果てた姿

お姉さんには息子が二人いたが、長男はしばらく消息不明だった。
ようやく見つかったのは、実家のある九州から遠く離れた東北の地だったという。

長男の暮らしぶりは、想像以上に厳しいものだった。
無職で、家の電気も水道も止められ、家賃も滞納。
郵便受けには未開封の郵便物があふれ返り、金銭管理ができていないことは一目でわかったそうだ。

親子だから親の面倒を見るだろうという淡い期待が崩れた

友人の親はその様子を見て、
「とてもじゃないけど親の面倒は見られないだろうな」
と思ったという。
それでも、実の息子なのだから、心を入れ替えて親の世話をするかもしれない…そんな淡い期待もあったらしい。

そこで、長男を九州に呼び戻す手はずを整えた。
実家はすでに売却していたため、古い家を用意してそこに住んでもらうことにした。

しかし、期待は長くは続かなかった。
長男は再び貯金を使い果たし、生活が立ち行かなくなってしまった。
そのとき、後見人である友人の親は、お姉さんがかけていた長男名義の保険を解約し、当面の生活費に充てたという。

ただ、この「保険の解約」という行為は、後見人にとって非常に大変な手続きだった。
後見人が管理している人の資産を動かすには、家庭裁判所への申立てや厳密な審査が必要で、簡単には進まない。
友人の親は、その手続きをひとつひとつこなしながら、長男の生活をなんとか支えようとした。

それでも、長男が母親の介護を担うことは最後まで叶わなかった。

ちゃっかり遺産を受け継いだ長男

お姉さんは長く公務員として働いていたこともあり、年金も貯金も十分にあった。
親(お姉さん)が亡くなった今、長男はその遺産をしっかり受け取り、今は生活に困らない暮らしをしていると聞いた。

友人はその話をしながら、
「8年間も後見人していた母にはお礼のひとつもないのかねぇ。精神的身体的にストレス大変だったんだけどねぇ」
と、どこか諦めたように言っていた。

この後日談が伝えるもの

この話は、

  • 親子であっても後見人になれないケースがある
  • 金銭管理能力は後見人選任の大きな条件
  • 後見人が動かせる資産には厳しい制限がある
  • 法律と家族の気持ちは必ずしも一致しない

という現実を静かに示している。

友人は最後に、
「制度としては正しいんだけど、気持ちとしては割り切れないよね」
とつぶやいていた。

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